人として生まれ出でた子がその親に対しておのずから催す感恩報謝の情意を実に「孝心」、あるいは単に「孝」という。孝こそは我々がその最も直接な造化に対する帰順合一であり、孝によって我々ははじめて真の意味における人となり、あらゆる道徳的行為はここより発する。真に孝は徳の基であり、教えによって生ずるところである。
私事、親に対する感恩報謝の情意は人一倍強い方だと考えておりましたが、今考えると果たしてそうだったのかと甚だ疑問です。親だけでなく全ての相関する人への感恩報謝の情意を持ち合わせない限り、真の意味での徳は積み上げられないのだろうが、日々自身の未熟さを感じております。